アメリカ西部のカントリーサイドライフ

アリゾナ州北部(コロラド、ニューメキシコがすぐそこ)に夫と猫と3人で暮らしています

大好きなGrandpaが天国へ、COVID19による間接的な悲しみ

5/9に夫側の祖父が旅立ちました。

 

やさしくて、愛情深くて、我慢強くて、異国から来た私を本当の孫娘のように

愛してくれました。若いころはカウボーイでブルライダーでした。甘いもの、プライム・リブ、マトンが大好きで、どちらかというと心配症ですこしおせっかいな祖母とは対照的で、大雑把でおおらかでいつもニコニコしていました。会うたびに嬉しそうに私の名前を呼んでくれました。

 

死因はCOVID19ではありません。祖父はアルバカーキの病院に入院していて、

夜中に突然心臓が止まり眠るように旅立ったと、聞きました。

 

私たち家族を打ちのめしたのは、COVID19の影響で最後の二か月間、

お見舞いに行くことも許されず、亡くなる直前まで家族の誰一人も傍にいることができなかったこと。いつもなら入院する旅に祖母と夫の母がずっとそばにいてたくさんの孫たちがひっきりなしにお見舞いに来ていました。

あんなに家に帰ることを楽しみにしていたのに叶わなかったこと。

 

COVID19で亡くなる人は米国では一日に1000人以上、収束の兆しのない感染者数、そして日本から届く著名人たちの訃報、そして夫側の親戚にも感染者、死者がついに出始め、いよいよ魔の手が忍び寄ってきたと思っていたけれど、幸い直近の家族にはいませんでした。

 

ウイルスの影響で祖父の遺体との対面は5人までしか許されませんでした。

家族の中にも遺体の顔も見れない人もいたのです。

 

お葬式も教会の使用は禁止され、直接お墓の前で手短に執り行われました。

ソーシャルディスタンスを守り、直近の家族以外はみな車の中で待機し、牧師様がスピーカーを使い執り行いました。

 

異例で異様な光景でしたが、仕方がないのです。

 

祖父の死はCOVID19が直接の原因ではありません。

 

でも、このパンデミックがなければ、私たちは祖父に会えていたし、祖父は愛する妻と家族に囲まれていたし、天命だったとしても一人ぼっちで逝くことはなかったかもしれない。もしも…なんて考えてはいけないですが、頭の中をぐるぐると駆け巡って、理不尽でやるせなくて悲しくてたまりませんでした。

 

同じようなこと、世界でどれだけ起こっているんでしょう。

 

皆様の平和な一日が早く戻りますように。